*クラシック*音楽生活@イギリス

主にイギリスで行ったクラシック音楽会の記録。感想付きは2012年1月~。

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PROM 19: BBCSO/ダウスゴー/ミュラー=ショット - ショスタコーヴィチ: チェロ協奏曲1番、チャイコフスキー: 交響曲6番 他

Saturday 28 July 2012 - 7:30 PM @Royal Albert Hall

Prom 19

Langgaard: Symphony No. 11, 'Ixion' (UK premiere)
Pelle Gudmunsen-Holmgreen: Incontri (UK Premiere)
Shostakovich: Cello Concerto No. 1 in E flat major
Tchaikovsky: Symphony No. 6 in B minor, 'Pathétique'

Daniel Müller-Schott (cello)
BBC Symphony Orchestra
Thomas Dausgaard (conductor)


私にとっては今年初めてのプロムスです(遅)。RAHに行くのも久しぶり。サウスケンジントンの駅からホールまでの道の工事も終わり、すっかりきれいになってて変わってしまってました。当日は屋台やステージも出てて車両通行止めになってました。何しろオリンピックも始まってとてもにぎやか。

そんなわけでオリンピックなので、行くまでの交通がちょっと心配でしたが問題なかったです。ただ、この週の水曜に日本から戻ってきて4日ほど経つのに未だに時差ぼけが抜けず、結構へろへろの状態でした。正直、コンチェルトと悲愴だけ聴ければ良いよーー。。と思ってました。

このプロムスのチケットを取ったのは、3月のムターとプレヴィンとのピアノトリオを聴いて気に入ったミュラー=ショット(ダニエルくん)を聴くためでした。それに指揮者はダウスゴーです。ダウスゴーは今年3月新日本フィルとのニールセンとシベリウスがえらく評判よかったようなので楽しみにしていました。しかし時差ぼけで眠い~。

コンチェルトの前には2曲。初めのランゴーはデンマークの作曲家で、テーマはギリシャ神話の「イクシオン」。イクシオンは永遠に回転する火車に括り付けられた、ということでプログラムにその絵も載ってましたが、私はこの神話を知らないのでイメージで聴くだけです。曲は華やかな、ブラスが活躍する曲で、指揮者の両側に2人ずつチューバ奏者が並んでます。わー珍し。と思って注目してたのですが、その4人が吹くのはほんの一部だけでした(^▽^)。曲自体は同じような旋律がずっと繰り返されるあんまり変化のない曲でしたが、映画音楽にでもなりそうなかっこいい曲でした。ブラスもストリングスもぴしっと揃ってて気持ちがいい。

次は現代曲でこれまたデンマークの作曲家の作品。Gudmunsen-Holmgreenは1932年生まれでこれは2010年の作品。そもそもIncontriの意味がわからないのでこれまたイメージで聴くだけ(-_-;)。ステージ後方にはパーカッションが沢山並んでます。注目はこのパーカスでした。2人しかいないパーカス奏者、各人の担当楽器が7つ以上。忙しいったらありゃしない(笑)。カデンツもあったり。私今日の席はクワイヤ中央だったのですごく良く見えて、まるでパーカッション協奏曲みたい。この前のアホのパーカス協奏曲じゃないけど、パーカスが入るとほんとにかっこいい。ストリングスやブラスのグリッサンドが効果的。ヴィオラとリーダーのソロもあり。印象は、よく出来てて聴きやすい曲。何しろ私現代曲はよくわからないので、楽しめるかどうかでその曲を評価してしまいます。各パートの絡みも絶妙で、統制のとれた音楽。

Perc
大活躍のパーカス隊のお2人

次はいよいよダニエルくん登場。これがプロムスデビューです。ショスタコーヴィチ1番、この曲何しろかっこいい!リズミカルな1楽章に始まり、美しい2楽章とカデンツの3楽章。最初から最後まで見せ場ばかり。それにこの曲の注目、1本だけのホルン。周りのブラスの人たちはみんないなくなってしまって、独り寂しそう。

ダニエルくんはあまり楽器も体も動かさず弾くタイプで、すごく素直な表現と音。1楽章の冒頭からかなりしっかりした音。私はクワイヤ席なので後ろから聴いてるわけだけどものすごくよく響いてくる。低音もよく鳴るし、高音の歌いも美しいし。真っ直ぐな音が心にそのまま飛び込んでくる。テクニックもすごくて音程も決して外さないし(当たり前?)、安定した技術と美しい音で育ちの良さを感じました。2楽章も美しく心打たれたしカデンツも見事。時々オケが走るところもあったけど、とても印象的なショスタコーヴィチでした。この曲はCDも出してるんですね。これからがますます楽しみなチェリストです。ホルンも素晴らしくて、1人で4人の、いやそれ以上の働きでした。チェロ&ホルン協奏曲みたい。

Muller-Schott
ダウスゴー&ダニエルくん。後姿でごめんね

休憩後はメインの悲愴です。ダウスゴーは暗譜でした。時差ぼけのためかなり頭ぼーっとしてきたし、ダニエルくん聴き終えたので今日の任務は終了かと思いきや、この悲愴にはやられました。何しろ聴いたことのないような悲愴で、始まったとたんかなり混乱しました。あれ?悲愴なのにこんなんでいいの?冒頭からテンポとても速くてさらさら進むように思えて、でもそれは非常に凝縮された濃い内容でした。冒頭のベースは聴こえないほどの徹底した弱音で、曲の終わりもそう。休止の取り方が独特で、フレーズの終わりはわりと音短めに、その後の休止が長い。2楽章のワルツを聴いてると、何だかいろんな思いが頭の中で錯綜して(特にこの曲にまつわる思い出とか)涙が出てきてしまい、全く違う曲のように聴こえてたのにそこにあったのはチャイコフスキーの音楽。この曲、こんな風にも演奏できるのだな。時々はっとするような音とフレージングと、ここでこう来るか?のダイナミクスなど。とにかくこんな悲愴は初めてでした。通常ものすごい歌い(演歌調の)が入るところもいやらしくなくさらさらと進む。でもここぞというところでは思い切った表現。クラの美しい弱音や、1楽章の最初のヴィオラの艶やかな音色も印象的。速すぎてたまーにずれてる個所もありましたが(-_-;)。各楽章で拍手が起こってましたが、3楽章の終わり、予想通り拍手が起こるとダウスゴーはその拍手を制するように左手を挙げて4楽章に突入。4楽章のベース終わると、長い間(30秒くらい)手を下ろさずそのまま。聴衆もずっと待ってましたが、あまりに長いのでたまりかねて拍手が始まってしまいました。

驚きの連続。それでいて一貫した表現。3楽章はよくありがちな派手で元気なマーチ風ではなく(聴衆は盛り上がってたようですが)抑えた感じに聴こえましたが、それが却って他の楽章と合っていて私には非常に印象に残る悲愴でした。終わっても呆然として涙が止まりませんでした。時差ぼけで頭ぼーっとしてたのですが、寝るどころではありませんでした(汗)。前回悲愴を聴いたのは4月にフィルハーモニア/セーゲルスタムでしたが、あのダイナミックな表現とは違う、かなり抑えられた悲愴で、それが却って心に染みました。

この悲愴を聴いて、ダウスゴーでブルックナー聴いてみたい~とふと思ったのですが、思えばダウスゴーは5月にRLPOとブルックナー6番を振る予定がありました。都合がつけばぜひ聴きたい。偶然ですが、ダニエルくんも5月にRPLOと共演の予定があります(指揮はヴァシリーで曲がブリテンのチェロ交響曲)。こっちも楽しみです。(余談ですがダニエルくんは76年生まれでヴァシリーと同い年なんですねぇ。やっぱ若い!)

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Author:feliz2
Concert-goer in SE England.
2013年8月ロンドン近くのBerkshireからLancashireに引っ越しました。→2016年秋からなぜかまたBerksに。

イギリスでのクラシックコンサートの記録です。クラシック音楽が生きる糧。元学生オケのヴィオラ弾き(+ヴァイオリン)。
(コンサートの感想はあくまでも私の主観によるものです。)

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