*クラシック*音楽生活@イギリス

主にイギリスで行ったクラシック音楽会の記録。感想付きは2012年1月~。

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ロンドン響/ティルソントーマス/シャハム - モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」、マーラー/交響曲第5番

Sun 3 June 2012 / 19:30 @Barbican Hall

Mozart Violin Concerto No 5 (‘Turkish’)
Mahler Symphony No 5

Michael Tilson Thomas (conductor)
Gil Shaham (violin)
London Symphony Orchestra


今日はThames Diamond Jubilee Pageantがあり、テムズ川のあの辺りはものすごい人でにぎわっていた模様。私はテレビでちらと見ただけですが、LPOの演奏は観られなかった(あとでBBC iplayerで観ました)。雨の中みなさんお疲れ様です。大雨だしおまけにすごく寒いし。あの夏のような気候はまたどこへ行ったー?4連休なのにほんとにもー。
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今回も勿論ギルシャハムが目当てですが、先週のMTTのマーラー1番は私の好みとはあれ?だったので、5番もどうかなーと思っていたのですが、あの時の印象とは全く違うものになりました。それが強烈だったのでまずマーラーのことから書きます。

この曲は学生オケで演奏したことのある曲で、特に欧州演奏旅行の思い出。でもそんなことも、スケルツォの途中でふと思い出したくらいで(今やもうあまりに昔となり、夢だったかのような遠い記憶なので-_-;)、すっかり音楽に引き込まれてました。

先週の1番では、MTTのマーラーは初めてだったせいか、妙な「ため」やねばっこい表現が耳についたのですが、今回はそれにも慣れたせいか段々予測できるようになり(-_-;)、1楽章の主題のアウフタクトの符点のひきのばしや、要所要所での「ため」や、途中止まりそうなくらいテンポを落としたりなど、かなり極端だと思いましたが、なぜか(単に慣れただけかもしれませんが)今日はすんなりと受け入れられ、MTTの作りたい音楽がよくわかる。強調する部分は強調し、弱音での旋律はあくまでも繊細に微妙に美しく流れ、フォルテは強いだけでなく深い音の鳴り。冒頭のTpのファンファーレ、思い切り楽器鳴らしたはりのある音。何だかこれはすごい演奏になりそうな予感。Tpは全体を通してすばらしく、そんな音も出るかと思えば、1楽章の最後、遠くから聴こえるようなヴィブラートのかかった美しい音。1楽章終了時は、甘くない、上品な味のケーキを食べた後のような感じ。すっきり爽快、でも深く味わいのある演奏。って思ってたら2楽章には休みなく突入。

一番印象的だったのが、この曲で一番好きなスケルツォ。この楽章聴くと上に書いた遠い記憶がよみがえるのですが、最初はワルツで思い切りダンス、そして木管の旋律の部分では気が遠くなるような、ふーっと立ち上って行く音楽。何だか不思議なものを見た感じ。それは自分の記憶のせいではなく、そんな音楽のせい。とにかく何だかどっかに連れていかれるような不思議な音楽だった。こんなスケルツォは初めて聴いた。アダージェットは冒頭、ねばっこく来るのかと予想してたらそうでもなく、でも途中であらっ?という部分でのはっとするような表現。感じたのは天国的美しさというよりは、力強さというか躍動感。そして終楽章の最後まで持続する緊張感。そして圧倒的なフィナーレ。MTT、渾身のマーラー。すごい集中力でした(私が)。ものすごく自由で幅広くて深い音楽にはまってしまった。
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LSOのツィッターアカウントは、メンションするとすぐに返事をくれるので、印象的だった演奏の後には私も感想をすぐツィートするのですが、その時なぜか浮かんだのが「今まで聴いた中で最高のマーラー5番のうちの1つ」。私は、演奏に順位をつけるのも、まして点数や星の数で評価するのは好きではないのですが、なぜかそういう感想になってしまった。後で考えれば、音楽的に素晴らしい演奏だった、ということかなと思います。いつも書いてるように、私はどちらかというと頭ではなく感情的な部分で聴いてしまうので、心に響いたか否かということで判断してしまうことが多いのですが、今回はそういうのではなく、解釈として素晴らしい演奏だった、ということではないかと思います。なので「感動した」というのとはちょっと違うのですが、それがMTTの理論的な音楽作りということなのかなーと勝手に思いました。

そして、なぜ先週の1番とあまりにも違う感想になったのか?大げさなアゴーギグも表現も、すべては全体の音楽のためということなのかな。全体の音楽の展開が見える、見通しのいい音楽。あんまり細かいことに拘って聴いてはいけないかなと思ったりしますが、でもねー、私の中ではやっぱり1番とは違う印象でした。オケもそう。1番では見られなかった団結と気合。最後の演目だから気合が入ってたのか、リハを丁寧にやったせいか、波長が合って来たのか、それはよくわかりませんが。あるいは休みの日だったから私がリラックスして聴けたせいか?

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前後しますが、今回の目的だったギルのモーツァルトのトルコ風。これもとにかくすごかった。勿論あの美音と表現の幅広さ。そして前回のベルクや、ウィグモアホールでのリサイタルでのバッハやその他の作品とは全く違う音と音楽。息の長いフレージングと、何と言ってもオケと指揮者とのコミュニケーション。出だしではわりと直立不動だったのが、該当の箇所になるとヴァイオリンのところに行ってリーダーと一緒に目を合わせて一緒に弾いたり、指揮者の側に行ったり。オケの人たちと目を合わせて一緒に弾く時の顔の表情(いつもそうですが)。あのいつもの、歯を見せて二カーッと笑う表情がたまらない(^▽^)。かと思えば、最終楽章の展開部、マイナーになる部分では顔の表情まで厳しくなり全く違う音楽。まるで役者。そのメリハリがたまらないし、勿論ただでさえ聞き惚れる美音に加え、聴衆に語りかける音楽。正直、こんなモーツァルトを弾ける人はいない!と思うくらい感激してましたが、何となく聴衆はさめてて、ブラボーの声もなく、あっさり拍手も終わってしまったのでアンコールもなし。あら?

考えてみたら、ギルを今度聴ける予定がなく(プロムスにも出ないし、向こう一年はロンドンのオケとのコンチェルトの予定も、ウィグモアでのリサイタルもなし)、これで当分聴けないのかーと思うとかなり悲しいです。この1ヶ月で3回も聴けましたけどね。。
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最近では珍しく(-_-;)、ものすごくお腹一杯になった素晴らしい演奏会でした。4連休特にどこにも行かない(行けない)で聴いた甲斐がありました。(どこにも行けなかった者のただの僻みですか-_-;)。来年はMTTはLSOでは6月に3回登場、ソリストはヨーヨーマで、ブリテン、ショスタコ等です。

Shaham & MTT


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Author:feliz2
Concert-goer in SE England.
2013年8月ロンドン近くのBerkshireからLancashireに引っ越しました。→2016年秋からなぜかまたBerksに。

イギリスでのクラシックコンサートの記録です。クラシック音楽が生きる糧。元学生オケのヴィオラ弾き(+ヴァイオリン)。
(コンサートの感想はあくまでも私の主観によるものです。)

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