*クラシック*音楽生活@イギリス

主にイギリスで行ったクラシック音楽会の記録。感想付きは2012年1月~。

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Philharmonia/Tsujii/Aleksashkin/Ashkenazy - Prokofiev, Shostakovich

Thursday 24 May 2012, 19.30- @Royal Festival Hall

Sergey Prokofiev: Piano Concerto No.3
Dmitry Shostakovich: Symphony No.13 in B flat minor (Babi Yar)

Philharmonia Orchestra
Vladimir Ashkenazy (conductor)
Nobuyuki Tsujii (piano)
Sergey Aleksashkin (bass)
Philharmonia Voices

Flowers
あんまり関係ないけど、庭の花がきれいに咲いてたので撮ってみた(爆)


火曜から急に夏になりました。今年は(も?)春がなかったです。春はどこへ行った~??

このチケットは随分前に取ってたのですがもうその時期になってしまいました。ほんと月日の経つのは早いです。。
これを取ったのは辻井くんを聴くためでしたが、辻井くんを聴くのは今回2度目で、前回は3月にマンチェスターでショパン1番でした。今回は辻井くんのロンドンデビューということで、日本のメディアも大きく取り上げてたようです。客席にも日本人の方がかなりいらっしゃいました。

今日のプログラムはすごいですね。プロコのPC3番と、何てったってバビ・ヤールですから。

前回辻井くんを聴いた時は、あのショパンの美音と表現力に驚きましたが、今回は全く違う面が見られるのではと楽しみにしてました。プロコのこのコンチェルト、なんていったってかっこいい。爽やかに始まり、華麗だし幻想的だし、曲調がいろいろ変化して楽しいし、オケの伴奏も聴き甲斐あるし。そしてとてもテクニカルな曲。

幻想的なクラの2重奏で始まる1楽章ですが、続いてvlnの速い伴奏に乗ってピアノが登場。このソロの出だし、パーンと華やかで好きです。前回ショパンだったので余計にそうなのかもしれませんが、辻井くんはテクニックもものすごいですね。実演に接すると、CDで聴くのよりもさらにテクニック的に難しい曲なのだというのがよくわかりました。特に1楽章では速いパッセージは勿論、両手間の狭いインターバルとか、跳躍もかなり出てくるし。しかしその難しさを全く感じさせないレベルの高い演奏。さらにこの前感じた音色の豊かさと幅広いダイナミクス。

でもプロコが難しいのはテクニックより、ショパンなどにはない皮肉と滑稽さだと勝手に思ってます。ショスタコもそうですか。あと次々と変化する曲調。そういう意味では難しいのは2楽章以降かなと思います。2楽章、ソロの出だしの上昇音階とその後の旋律も流れる滝のようですごく美しいし、特に弱音部分のはっとさせられる音色と表現。ただ何かが足りない?何がと言われるとよくわかりませんが(-_-)、単に私のイメージとは違っただけなのかもしれません。ただ上に書いたように1楽章はすごくエキサイティンクで一番印象に残りました。

全体としてはすごく美しいプロコでした。アシュケナージもさすがにピアニストのことをよく理解してることがわかる指揮。特に拍子やテンポの変化が激しいこの曲ですが、ソロと伴奏とてもよく合ってました。そういえば前回12月にアシュケナージ聴いた時も、一番よかったのはピアノ協奏曲でした(その時はラヴェルとファリャ)。プロコでは(私には)注目のFgですが、これまた期待に応えてくれました。

聴衆の反応もすごくよくて、アンコールはラフマニノフのプレリュードop.32-12でした(曲名は後で知ったのですが-_-;)。華やかなプロコの後にはふさわしい曲でしたが、あの曲の後でこのアンコールとはすごいスタミナ。
--
休憩後はバビヤール。なかなかライヴで聴く機会ありません。2006年のプロムスでやってたようで、ビデオ(←youtubeのサイトに飛びます)もありました。このソリスト(ミハイル・ペトレンコ)も表情豊かでよいですね。特に「私はアンネフランク~」の部分とか。

アレクサーシキンは今年の3月に日本で14番を歌う予定でしたが、喉の病気でキャンセル。なので実は今日大丈夫かな?と思ってました。私が持ってる13番のCD(バルシャイ/WDRSO)のソリストです。(ということは古い人なのね-_-;。あ、いや。)驚いたのですが、アレクサーシキンは椅子なしでずっと立ってました。お年(?)なのに1時間も大丈夫かなと心配してしまいました。。

この曲はいろんな意味でものすごい曲です。それにエネルギーがないと聴けない。何しろ実演は初めてだし、
しかも前日にはこちらの「バービィ・ヤール ウクライナのホロコースト」も発見して見ていたので、聴く準備万端です(^▽^)。特に生き残った人の証言が強烈で、こりゃ心して聴かないとなーと。もしかしてコンサート後鬱々としてしまったらどうしよーとまで考えてました。

しかしそんなことを思う必要もなかったです。この曲にふさわしくない(?)晴天のせいかもしれませんが、冒頭のベル、あれ?何だか思ってたのと違う音(ピッチが高い?)と音色(きっと私の気のせいでしょう。。)。オケの音もわりと明るくて私の思ってたのと違う?なんて最初からそんな印象だったので、合唱が始まっても何だか私の思ってた暗さや緊迫感が感じられない。。アンネフランクが出てくる、ドアを叩く(破る)音の部分とか、もっとやっても~と思ってたのは多分私だけでしょう。。

アレクサーシキンは、CDで聴いてたのと同じ独特の深い声でした。(私はオペラもほとんど観ないし声楽もほとんど聴かないのですが。-_-;)声量もすごいしこの曲にふさわしいソリストだと思いましたが、高音がちょっと辛そうでした。(それはお年のせいなのかこの前の病気のせいなのかわかりませんが。)でもそんなことも気にならない深い声でした。「我々はロシア人なのだ!」の部分とか最高!男声合唱もすばらしい。

(ところで、£3.50も出して買ったプログラムには歌詞が載っておらず、このまま歌詞なしでこの曲ずっと聴くのかー!?と思ってたのですが、そういえば上の方にスクリーンがあったなと思い出したのが1楽章半ばごろ(-_-;)。でも私は前から7列目くらいに座ってたので、それを見上げてると首というか頭が痛くなりちょっと辛い。しかも途中で合唱が歌ってるのに歌詞が出てこない部分があり、もしかして故障!?(でもこの国じゃありえるよな-_-;)と思った瞬間もあり、何だかそんなことで気が散ってしまった、というか笑ってしまうことの多かった曲でした。。ま、もっと前に座ってた人たちなんてもっと辛かったでしょう。というかその人たちは字幕は見てなかったかも。でもあまり後ろの席でも今度は字が見えなかったかもしれないな、とかいろいろと思いをめぐらし。)

何だか私の中では曲のイメージが出来上がってるので、細かいことを言うときりがありませんが、緊迫感がないと思ってた1楽章ですが、その後は段々印象がよくなってきて、オケもまとまってて各楽章違う雰囲気。最終楽章での音の広がりは私が1楽章で感じてたのとは違っていた。特にホルンとチューバのソロすばらしかった。

演奏後は大拍手とスタンディングオヴェーションの人たちもいて、聴衆はとても気に入ったようでした。

アシュケナージは、小さいせいか全身を使った指揮で見てると楽しい。そんなこともあり、何でもそういう音楽になってしまうイメージが。。前回12月に聴いた「魔法使いの弟子」も楽しかったし。私はアシュケナージのピアノのCDは結構持ってるけど、指揮のCDはあまり持ってなくて、実際はあまり聴いてないのだけど、持っているラフマニノフの全集(オケはRCO)はどちらかと言えば私の好みとは違うし。。ショスタコはフィルハーモニアと5番を録音してるようだけど聴いてないし。そんな先入観を持ってたのでこんな感想になってしまったのかもしれない。バビヤールでは、そんなイメージのせいか、1楽章よりも「ユーモア」の方がよいなと感じたり。しかし全体としては(最後の方は特に)迫力のある壮大な音楽に仕上がっていた。
--
しかし、この曲の歌詞(エフトゥシェンコの詩)、妙というか、最初の「バビ・ヤールに記念碑はない」とか、「私は真のロシア人なのだ!」とか、とても感動的なんですが、「恐怖」に出てくる「妻と話す恐怖」って?(^_^;) あと最後の楽章「出世」。このタイトルも何ですが(英語では'A Carrer'だそう)、バビヤールからガリレオやトルストイにつながる不思議。しかも、ソロと合唱とで、ソロ「ガリレオは愚か者」合唱「愚か者~」とか繰り返す、まるでシュプレヒコール?この辺にくると、歌詞を見てた周りの人たちからもくすっと笑いが。。そりゃそうだな。私も、CDで聴いてる時はそんな風には思わなかったのだけど、会場で聴いてると、なんでこうなる?とちょっと笑いそうになってしまった。。ものすごく深刻なテーマの曲なんだけど、いろんな面がある深い曲なんだと改めて思いました。そもそもこの曲を実演で聴けるというのがすごいことだなーと。そして、指揮者にしろ曲にしろ、先入観を持って聴くのはやっぱいけないなーと(-_-;)。。

アシュケナージは来月はN響の指揮で来日ですね。バヴゼとのバルトークはよいと思いますよ。(私バヴゼのファンなので!)

Ashkenazy & Aleksashkin
アシュケナージの左はコーラスマスターのオリバーさん、アレクサーシキン、
それからリーダーのハヴェロンさん。フィオナ嬢もちらっと。。

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幻想遊園地 アシュケナージ、フィルハーモニア ショスタコーヴィチ13

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feliz2

Author:feliz2
Concert-goer in SE England.
2013年8月ロンドン近くのBerkshireからLancashireに引っ越しました。→2016年秋からなぜかまたBerksに。

イギリスでのクラシックコンサートの記録です。クラシック音楽が生きる糧。元学生オケのヴィオラ弾き(+ヴァイオリン)。
(コンサートの感想はあくまでも私の主観によるものです。)

*このブログに掲載されている文章・写真を無断で使用することを禁じます。

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