2012.05/16 [Wed]
Takács Quartet/Madzar - Haydn, Ravel, Shostakovich
Wednesday 16 May 2012 @Queen Elizabeth Hall
Joseph Haydn: String Quartet in D, Op.64 No.5 (The Lark)
Maurice Ravel: String Quartet in F
Dmitry Shostakovich: Quintet in G minor for piano & strings, Op.57
Takács Quartet
Aleksandar Madzar piano
タカーチQをライヴで聴くのは久しぶりです。ピアニストのMadzarは、記録によると、私はウィグモアホールで2004年にタカーチQとのコンサートを聴いてるみたいですが、全く記憶にありません(大汗)。
タカーチQは来シーズンはウィグモアホールのレジデンスになったので、今後はウィグモアで聴くことになります。今日のコンサートは、当面はサウスバンクでの最後のコンサートということで、演奏始まる前にサウスバンクの代表の人の挨拶、そして1st vlnのDusinberreから挨拶がありました。今日は満席で、聴衆の年齢層もいつものことですが高かったです。
最初の「ひばり」は、私が初めてやったSQで、この曲をサウスバンクでの最後のコンサートのプロに入れてくれるなんて、何て象徴的なんでしょう!(全く関係ないよ-_-;)それに、ハイドン、ラヴェル、ショスタコなんて、何てバランスの取れたプログラム。ひばりは軽やかで楽しかったです。歯切れのよい演奏。タカーチQはチェロとヴィオラがしっかりしてるので、1st vlnはわりと細い感じですが、うまくその土台に乗っており、(私からすると)とてもバランスが良い。ハイドンは特に、vln旋律の、低音は伴奏というのが多いのでそのことをことさら感じました。
ラヴェルはとても好きな曲で、私の中ではドビュッシーと同じようなイメージなのですが、ライヴで聴くのは久しぶりのような気がします。始まったとたん、4小節ほどの中での様々な音色と表現の仕方。えっ!と思って聴いてるうちに世界にすっかり引き込まれ、目を閉じて聴いてるとささくれた(!)心が段々静まっていく。だからほとんど目を閉じて聴いてた。禅寺の静けさが目に浮かぶ。この曲とドビュッシーは、私のイメージとしては「雨」なんですが、今日は珍しくいい天気だったのでラヴェルを聴くには少し明るすぎ。なので私の中ではそんな雰囲気でもなかったのですが、4人の作る音楽を聴いてるとそんなことも忘れ、何だかもう脱力。すーっと天に登って行く音楽。苦しみからの解放。1st vlnとヴィオラのユニゾンとか、半音で下がっていくトレモロとかを聴いてそんなことを考えていた。Tres lentでの4人でそっと奏でるコードは、弦楽器で演奏してるようにはとても思えないような不思議な音。すっかり力が抜け、言葉にならない。
--
前半でそんなになってしまったので休憩後のショスタコはわりとリラックスして聴けます。というかもう力が抜けてしまったので、楽しみにしてたショスタコだけど、あまりちゃんと聴こうという気力が残ってない。この曲、ビデオで観た数年前のヴェルビエ音楽祭でのアルゲリッチ、ジョシュアベル、クラッゲルード、バシュメット、マイスキーによる演奏、特にとてつもなく速いテンポのスケルツォが強烈に私の中では残っており。所有のボロディン/リヒテルの演奏は、そのアルゲリッチのとは全く違う曲になってるので、今日はどんなかなと楽しみにしてました。
始まると、あれ、このピアノはちょっと好みではないと思ったけど、まぁ私はそんな心理状態だったので、とにかく4人の作る音楽が聴ければいいや(-_-;)と思ってました。。ショスタコだし。全体としてはすごく美しく、ぴしっと締まったショスタコでしたが、私には少々物足りないというか無難に終わってしまったショスタコでした。勿論、あのアルゲリッチの印象があるからに違いありませんが。
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久しぶりに聴いたタカーチQはやはり素晴らしかった。最近はベトベンやバルトークなど、ラジオでよく中継されるライヴはよく聴いてたのですが、今日はラヴェルが圧巻でした。しかしやはり、こういうのを言葉にするのは非常に難しいなと思います。音楽のこともよく知らない上に文章を書くのもあまり得意ではないし、正直、コンサートの感想がテーマなんてブログを始めてしまって、少々、とんでもないことを始めてしまった、今後はどうするかなーと思ってます。始めたばかりでこんなことを考えるのも何ですが(-_-;)、もしこのブログを終わる時が来るとしたら、どうしても言葉が見つからず書けなくなった時か、あるいは言葉にするのが嫌になった時か、またはコンサートに行くのをやめた時かのいずれかだと思ってます。どうしても言葉にできない部分というのはあると思ってます。ただ、よかった、素晴らしかった、心を打たれた、という言葉しか出てこない時もあります。そういうのを無理矢理言葉にしして、自分の記録としては後で見直せるのでいいとしても、「言葉(文章)で表現しなければならない」というプレッシャーみたいなのを感じることもあります。なので、私と同じような趣旨のブログを長年続けてらっしゃる方々はほんとにすごいと思うし尊敬します。あとは、聴き方として、この前コンセルトヘボウの時に書いたような、エクサイトメントがなかったから印象に残らなかった、という聴き方はよくないなと思って反省しています。(-_-;)真実はもっと別のところにあるのだと。音楽とはそういうものではない。結局、私は何もわかっていないのだ、と。。
Joseph Haydn: String Quartet in D, Op.64 No.5 (The Lark)
Maurice Ravel: String Quartet in F
Dmitry Shostakovich: Quintet in G minor for piano & strings, Op.57
Takács Quartet
Aleksandar Madzar piano
タカーチQをライヴで聴くのは久しぶりです。ピアニストのMadzarは、記録によると、私はウィグモアホールで2004年にタカーチQとのコンサートを聴いてるみたいですが、全く記憶にありません(大汗)。
タカーチQは来シーズンはウィグモアホールのレジデンスになったので、今後はウィグモアで聴くことになります。今日のコンサートは、当面はサウスバンクでの最後のコンサートということで、演奏始まる前にサウスバンクの代表の人の挨拶、そして1st vlnのDusinberreから挨拶がありました。今日は満席で、聴衆の年齢層もいつものことですが高かったです。
最初の「ひばり」は、私が初めてやったSQで、この曲をサウスバンクでの最後のコンサートのプロに入れてくれるなんて、何て象徴的なんでしょう!(全く関係ないよ-_-;)それに、ハイドン、ラヴェル、ショスタコなんて、何てバランスの取れたプログラム。ひばりは軽やかで楽しかったです。歯切れのよい演奏。タカーチQはチェロとヴィオラがしっかりしてるので、1st vlnはわりと細い感じですが、うまくその土台に乗っており、(私からすると)とてもバランスが良い。ハイドンは特に、vln旋律の、低音は伴奏というのが多いのでそのことをことさら感じました。
ラヴェルはとても好きな曲で、私の中ではドビュッシーと同じようなイメージなのですが、ライヴで聴くのは久しぶりのような気がします。始まったとたん、4小節ほどの中での様々な音色と表現の仕方。えっ!と思って聴いてるうちに世界にすっかり引き込まれ、目を閉じて聴いてるとささくれた(!)心が段々静まっていく。だからほとんど目を閉じて聴いてた。禅寺の静けさが目に浮かぶ。この曲とドビュッシーは、私のイメージとしては「雨」なんですが、今日は珍しくいい天気だったのでラヴェルを聴くには少し明るすぎ。なので私の中ではそんな雰囲気でもなかったのですが、4人の作る音楽を聴いてるとそんなことも忘れ、何だかもう脱力。すーっと天に登って行く音楽。苦しみからの解放。1st vlnとヴィオラのユニゾンとか、半音で下がっていくトレモロとかを聴いてそんなことを考えていた。Tres lentでの4人でそっと奏でるコードは、弦楽器で演奏してるようにはとても思えないような不思議な音。すっかり力が抜け、言葉にならない。
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前半でそんなになってしまったので休憩後のショスタコはわりとリラックスして聴けます。というかもう力が抜けてしまったので、楽しみにしてたショスタコだけど、あまりちゃんと聴こうという気力が残ってない。この曲、ビデオで観た数年前のヴェルビエ音楽祭でのアルゲリッチ、ジョシュアベル、クラッゲルード、バシュメット、マイスキーによる演奏、特にとてつもなく速いテンポのスケルツォが強烈に私の中では残っており。所有のボロディン/リヒテルの演奏は、そのアルゲリッチのとは全く違う曲になってるので、今日はどんなかなと楽しみにしてました。
始まると、あれ、このピアノはちょっと好みではないと思ったけど、まぁ私はそんな心理状態だったので、とにかく4人の作る音楽が聴ければいいや(-_-;)と思ってました。。ショスタコだし。全体としてはすごく美しく、ぴしっと締まったショスタコでしたが、私には少々物足りないというか無難に終わってしまったショスタコでした。勿論、あのアルゲリッチの印象があるからに違いありませんが。
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久しぶりに聴いたタカーチQはやはり素晴らしかった。最近はベトベンやバルトークなど、ラジオでよく中継されるライヴはよく聴いてたのですが、今日はラヴェルが圧巻でした。しかしやはり、こういうのを言葉にするのは非常に難しいなと思います。音楽のこともよく知らない上に文章を書くのもあまり得意ではないし、正直、コンサートの感想がテーマなんてブログを始めてしまって、少々、とんでもないことを始めてしまった、今後はどうするかなーと思ってます。始めたばかりでこんなことを考えるのも何ですが(-_-;)、もしこのブログを終わる時が来るとしたら、どうしても言葉が見つからず書けなくなった時か、あるいは言葉にするのが嫌になった時か、またはコンサートに行くのをやめた時かのいずれかだと思ってます。どうしても言葉にできない部分というのはあると思ってます。ただ、よかった、素晴らしかった、心を打たれた、という言葉しか出てこない時もあります。そういうのを無理矢理言葉にしして、自分の記録としては後で見直せるのでいいとしても、「言葉(文章)で表現しなければならない」というプレッシャーみたいなのを感じることもあります。なので、私と同じような趣旨のブログを長年続けてらっしゃる方々はほんとにすごいと思うし尊敬します。あとは、聴き方として、この前コンセルトヘボウの時に書いたような、エクサイトメントがなかったから印象に残らなかった、という聴き方はよくないなと思って反省しています。(-_-;)真実はもっと別のところにあるのだと。音楽とはそういうものではない。結局、私は何もわかっていないのだ、と。。
- at 23:10
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