*クラシック*音楽生活@イギリス

主にイギリスで行ったクラシック音楽会の記録。感想付きは2012年1月~。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

RLPO/Petrenko/Trpčeski - Debussy, Saint-Saëns, Berlioz


Monday 26 March, 2012, 7.30PM @Preston Guild Hall

"Dream Team"

Debussy
Ronde de Printemps
Saint-Saëns
Piano Concerto No.2
Berlioz
Symphonie Fantastique

Vasily Petrenko conductor
Simon Trpčeski piano
ROYAL LIVERPOOL PHILHARMONIC ORCHESTRA


土日でコンサート3回、しかもサンクトペテルブルグフィルを続けて2回も聴いてたのでどうも頭が生音飽和状態です^^。

RLPOをライヴで聴くのは2回目です。今回は予定が合わなかったのでリヴァプールではなくて、RLPO地方公演のプレストン(ランカシャー。北の方です)というところまで行ってきましたよ。。自分のタームも(とりあえず)終わったので、自分へのご褒美としてこれくらいはいいでしょ。。と思っても今月の音楽会の回数はいつの間にか10回を越えていました(でもまだあと2回ある)。湖水地方の近くで、うちから電車で1回乗り換えて3時間くらい。プレストンは普通の町で、駅前はハイストリートになっていてお店も結構ありました。

プレストンの会場は多目的の体育館みたいなところです。上の方の席やChoir席もありますが、ストールズの席はただ椅子が並べてあるだけ。近くに住む友人と一緒に行ったのですが、友人いわく、「音響はよくない。お年寄りが多くてものすごくリラックスした雰囲気で、よく各楽章間に拍手が起こり、ヴァシリーも苦笑」とか^_^。確かに、サンサーンスの2楽章はかわいい終わり方なので笑いが起こってましたが、音響は、私の地元の多目的ホールよりもよいくらい。あそこは全く響かないので。確かに年齢層がロンドン以上に高くて、地元の人たちの社交場という雰囲気も^_^;。

今回プレストンまでわざわざ行ったのは、トルプチェスキを聴くためでもありました。しかもコンチェルトはサンサーンスだし。彼はペトレンコ/RLPOとラフマニノフの全集CDを出しており、またよく共演しているので名前を知ったのですが、一度聴いてみたいと思ってました。マケドニア出身の若いピアニストです。RLPOのコンサートには各回タイトル(テーマ)が付いてるのですが、上にあるように今回は「Dream Team」となってます。このおなじみのゴールデンコンビだからですね。トルプチェスキはよくロンドンのオケとも共演してるし、この前はウィグモアホールでリサイタルもしていました。でもなぜか聴く機会がなかったです。

そしてメインは幻想。直前に気づいたらフランスプログラムでした。ヴァシリーのフランスものってどうよ?(聴いたことないので)と思ってました。特に幻想はとんでもない曲なので、ヴァシリーは、いつもの理性的でぴしっと引き締まった演奏かなぁ、うーん、なんて思ってました。
--
最初のドビュッシー、ホールの音響に慣れるのに時間がかかりました。響いてこないので、ヴァイオリンの目の前に座ってる私にはほとんど1stヴァイオリンの音しか聴こえない。後ろの金管、パーカッションはひな壇に上がってるのに音が立体的に聴こえて来ず平面的な感じ。あちこちから音が独立して聴こえるので、全体としてまとまって音が聴こえない。10分くらいの短い曲なので、そんなことを考えてるうちに終わってしまいました(汗)。ヴァシリーは、ドビュッシーだけどいつもの左手をばしっと下ろす力強い指揮が出てきて、この前のユロフスキの、私が驚いた、モーツァルトのシンフォニーでの力強い指揮を思い出しました。vlnはきれいでドビュッシーの色彩感も出てましたが、そんなわけで木管の音が奥に止まったままこっちに出てこないので何だか私としては物足りない。

次はサンサーンスです。運び込まれてきたピアノはスタインウェイですが相当年季が入ってる感じ。トルプチェスキはステージに登場すると、椅子の後ろに回り高さを調節。お客さんはやっぱり「わはは」。かなりリラックスした雰囲気です。。

この曲、1楽章は冒頭からピアノソロ、カデンツも他にも出てくるし腕の見せ所。しかも繊細なニュアンスが要求される曲だと思います。そんなリラックスした雰囲気で始まりましたが、ソロが始まった瞬間引き込まれる音と表情。流れる1楽章、弾む2楽章。力強く速い3楽章では、腰をひねりながらほとんど踊りながら弾いてて、観てる方も楽しくなります。様々な音色で楽しませてくれました。そして正確な打鍵と確かなテクニック。ヴァシリーともコミュニケーションをよく取り、オケと一緒に楽しそうに演奏しているのも印象的でした。やっぱり相性がよい感じです。

大喝采で、アンコールは本人が紹介してくれました。いかにも人柄のいいお兄さんという感じのしゃべり方。マケドニアの作曲家ペトロフスキという人の「Dancing Symphony」で、vlnとチェロとピアノ用のアレンジ。手拍子、脚踏みも入った、ジプシー風、フォークソング風の楽しい曲でした。vlnはリーダーのジェームス・クラーク、チェロはプリンシパルのジョナサン。私は、ジェームス・クラークの名前を知ってから、この人のvlnを聴いてみたいと思ってたのですが、今日はソロのある曲がないなーと思ってたのにこんなところで彼のvlnが聴けるとは。3人で雰囲気のあるいい音楽を作ってました。

Vasily&Simon

Trpceski Trio
トルプチェスキ・トリオ

休憩時間もかなーりのリラックスムードで、まるで体育館での運動会の休憩時間のよう^^。暑いので、通路で売ってるアイスクリームに長い列ができており、私も買って席で食べました。

そんなことはいいのですが、さてー、メインの「幻想」です。始まる前、ベルはどこにいるのかな?と探しました。舞台後方のChoir席のカーテンの後ろあたりに譜面台が見えたので、あそこにいるんだろうと思いました。カーテンがあるだけなのでOff stageと言えるのか?あまり隠れてませんが楽器は見えませんでした。3楽章のオーボエは、何だかステージ上で演奏してるのかと思うような聴こえ方で、でも同じようにChoir席(向かって右側)にいたようです。ただ、そんな位置なので、behind the sceneという感じではありませんでした。あとコーラングレ、どうも味気ないというか、音の終わりがぷっつり切れるのでどうも。オーボエも同じような感じで。。ベルは、カーンといい音でした。

やっぱりこの曲のメインは「断頭台への行進」と「ワルプルギスの夜の夢」ですか。でもヴァシリーだからどんな演奏になるのかなと楽しみでした。そしたら、いやー、やってくれました。段々じわじわと来るこの緊張感、たまりませんね。3楽章までは、ホールのそんな音響のせいで、低音や木管が聴こえづらく、オケはまとまって聴こえないし。でも2楽章のワルツはかなり歌ってて、お!と思ったりもしましたが、3楽章のコールアングレとオーボエのやりとりもそんなので、うーん、と思ってました。

が4楽章で来ましたね。お、いいぞきたきた^^、と私はにやにやしてました。元々この曲はppからffにクレッシェンドする箇所などあり、ダイナミクスがすごいということもあります。それにチューバが2本だったりで大編成ですし。4楽章の冒頭で出てくるTpのfに、前列の席にいた男の子はびっくりしてました。その後のファンファーレの大音量。あとびっくりしたのが、ストリングスの、トロンボーンの演奏する行進曲の伴奏部分(G-A-B♭-C-と進んでいく、各音の前に3つの装飾音の付くの音形。わかりませんね。。)では、ダウン、ダウンの弓使いで楽器をがりがりと鳴らして弾いてたり(そういえばサンサーンスの3楽章の頭でもvlnはG線でがりがり鳴らしてました)、それから5楽章のコルレーニョは勿論、その前に、va->vc->vlnと出てくるメロディ('witches' round dance')でのスルポンの使用もかなり効果的。5楽章の初めの方で出てくる('vulgar dance tune')E♭クラの鋭い音(やっぱここはこうでなくちゃ!という音でした)。どこだったか忘れましたがFgはぶりぶり言ってるし、金管は大爆発だし。繰り返されるDies iraeの太い音、時おりきらっと鋭く入ってくる低音(チェロ)の副旋律など。抑えるところはとことん抑え、ポイントが来るまでは抑えておいていきなり爆発~!みたいなのがこの人のたまらんところです(テンポ設定もそう)。トロンボーンもチューバも金管はものすごい音量でした。反面、そこまでやるか?の弱音。そして最後まで突っ走る爽快感。まさにこの曲の持つ異常さ、情念と執念が恐ろしいほど知的に詳細に表現された演奏。いやー大興奮でした。お客さんも熱演に大拍手とブラボーの嵐。まさに私にとっては夢のような演奏でした。今思い出しても脳内再生できる、ほんとものすごいものを聴いて(観て)しまった。

今回RLPOは、このプログラムでリヴァプールで2回公演の後、ツアーでカーライル(もっと北の方)、そして最終回でこのプレストン、と回ってたのですが、RLPOのコルネット奏者ブレンダン・ボールさんによる今回のツアーについてのブログがありました。ベルの話やリハーサルについての話もあって面白いです。

そういえばRLPO/ペトレンコのショスタコーヴィチサイクルのCDは、今度は2番&15番のカップリングだそうです。5月に発売です。これ2010年頃に録音したものだと思いますが、CDになるには時間かかるんですね。この前の7番はいつ出るのやら。。

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

feliz2

Author:feliz2
Concert-goer in SE England.
2013年8月ロンドン近くのBerkshireからLancashireに引っ越しました。→2016年秋からなぜかまたBerksに。

イギリスでのクラシックコンサートの記録です。クラシック音楽が生きる糧。元学生オケのヴィオラ弾き(+ヴァイオリン)。
(コンサートの感想はあくまでも私の主観によるものです。)

*このブログに掲載されている文章・写真を無断で使用することを禁じます。

Calendar

08 | 2017/09 | 10
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新記事

月別アーカイブ

右サイドメニュー

検索フォーム

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。